前回からの続きである。

ある夏の経堂祭りに私物の一眼レフカメラを持ってきた、受付スタッフアルバイトのK君。

イベントが片付いた夕方に、彼は撮ってくれた講師演奏のステージ写真をスタッフのみんなに見せてくれたのだ。

どれどれ?

うぉっ!すっげぇ!
めちゃくちゃキレイじゃん!!!
え? こんなにキレイに撮れちゃうの!?

もう、本当に衝撃だった。
当時の受付スタッフ全員が驚愕したのを鮮明に覚えている。

これは見比べて体感しなければ分からないだろう。

今ほどはまだスマホが普及していたわけでもない。
私もまだガラケーだったし。

だから余計に感動したのだろう。

ちなみにその時の一眼レフカメラとは、キャノンの EOS Kiss X7 である。

5000円のデジカメとの差は歴然であった。
もう画質が違いすぎるのだ。

EOS Kiss X7 の写真と比べると、デジカメの写真なんてもう、荒くてガタガタで、見れたもんじゃない。

まじかよ、、、
デジカメくそじゃん、、、

比較とは怖いものだ。
気の毒に、それまで機嫌よく使ってもらっていたデジカメは、一瞬でくそ呼ばわりされる羽目になったのである。

イベントを終えた私が、ソッコーで上司にその写真のクオリティを見せ、備品で同じ一眼レフ EOS Kiss X7 の購入申請を出したのは言うまでもない。

写真のクオリティは、商品のクオリティのイメージと直結するからだ。

個人ピアノ教室のホームページに載せる写真も、高画質な写真であるに越したことはない。
ピアノ生徒の集客においても、写真のクオリティの影響は小さいとは言えないだろう。

かくして私は会社の備品として一眼レフカメラというおもちゃをゲットし、後の数々の発表会で写真を撮りまくるようになったのである。

この時の経験は、今のピアノ教室のホームページ製作にも生きている。

ホームページでピアノ生徒を集めるには、ピアノ講師の写真や在籍生徒の写真を撮ることが大事だが、そのためのアドバイスにはこの時の経験が出発点になっているのだ。