ピアノ教室のネット集客に潜む「技術職人の落とし穴」

永井です。

今回はピアノ教室の先生に向けて、インターネットを使った生徒募集というものについて、私が日々感じていることを、自分自身への戒めも込めて語ってみたいと思います。

突然ですが、「ジャパネットたかた」のテレビ通販番組を見たことってありますか?

高田明社長の甲高いパワフルなセールストークが特徴的なアレです(高田社長は数年前に引退されて最近はお弟子さんがやってるみたいですね)。

人気の記事
母のピアノ教室生徒を7人から44人に、2年弱で遠隔で増やしたネット集客のやり方
生徒が増えるピアノ教室ブログの書き方
ピアノ講師の「学歴」よりも大切なもの ~ 福岡のピアノ教室 S先生の事例
問合せに繋がりやすいピアノ教室ブログの書き方
ピアノ教室ネット集客(生徒募集)のポイント

先日たまたまYouTubeで、高田社長がスマートフォンを販売しているテレビ通販番組の動画を見ました。

ターゲットはスマホデビューしていないシニア層だったようです。

で、その番組で高田社長がどんなセールストークを展開しているかと言うと

ぜんっぜん大した事言ってないんです。

ここで言う「大した事」というのは、私が見て「おーっ!」となる情報のことです。

高度でもなければ、最先端でもなければ、斬新でもない、極々普っっっ通な事を、すごくすごそうに言ってるんですね。

高田社長をディスって(けなして)いるのではありませんよ ^ ^ ;

なるほどなぁって思ったんです。

どういうことかと言うと、話しかけている対象は、ガラケーから離れることに躊躇している中高年の方です。

たぶん、多くの人は最先端のIT機器をバリバリ使いこなすようなタイプではないでしょう。

そういう人たちに、高度で最先端で斬新なスマホやその機能を売り込んだとして、果たして買うだろうか?という話なんです。

多分買わないでしょうね。
そんなもの求めてもいないと思います。

普通に電話ができて、メールができて、インターネットが見れるだけで十分です。

「オーケーグーグルと話しかければ、声で検索ができるんですよっ!凄いですねー!!」
↑もうこれだけで十二分にハイテクなわけです(見下しているのではないですよ)。

高田社長はシニアのターゲットに対してそういう売り込みをされていました。

ではもし仮に、スマートフォンを研究開発している技術職の人が、このスマートフォンを売ろうとしたらどんなことを話すでしょうか?

これはあくまで私の想像ですが、もしかしたら、それこそ最先端の機能、開発にどれだけ苦労したか、他社の製品が搭載していないすごい技術なんかを、嬉々として話すかもしれませんね。

そして大抵そういう話は、素人にはチンプンカンプンだったりします。

買い手としては、求めてもいない難しい技術なんかよりも
「それを買うことで、どんな素敵なスマホライフが手に入るか?」
それを知りたい
のではないでしょうか。

「かわいいお孫さんの写真が、こんなにキレイに撮れて、こんなに沢山、いつでもカンタンに見られるんですよ!」

「かわいいお孫さんとのテレビ電話が、こんなにカンタンに出来ちゃうんですよ!凄いでしょう!?」

↑これで良いと思うんです。
作り手本位の高度な技術よりも、買い手が欲しがっているものを差し出してあげれば良いと思いませんか?

さて、

では私たちはどうか?

という話になるわけです。

私は今年、個人ピアノ教室のためのネット集客セミナーを毎月新宿で開催してきましたけれども(詳細はこちら)、ある回に、奥さんがピアノの先生をされているという男性が参加されました。

その方は趣味でピアノを弾いてきたものの、音大を出られているわけでもない一般の方です。
奥さんがピアノ講師をされていることもあり、ピアノの先生方と交流する機会もよくあるとのことでした。

その方が仰っていました。

「ピアノの先生は職人ばかりですね」

↑この意味、このニュアンス、分かりますか?

たぶんこの感覚は、この世界を外から見ている人のほうがよく感じていると思います。

私の母校の武蔵野音大の就職課の大内孝夫先生(『音大卒は武器になる』『音楽教室の経営塾』著者)も、同じようなことを居酒屋で仰っていました(と私は理解しています)。
元銀行マンの大内先生にもそう見えているということです。

ここでいう職人とは、前述のスマホの研究開発者、専門の技術者と近いニュアンスです。

これからスマホデビューしようというシニアが興味のあるもの、価値あるとするもの

スマホを作っている専門技術者が興味のあるもの、価値あるとするもの

このギャップです。

これとよく似たものを、私はピアノの先生と、子供のピアノ教室を探しているママとの間に感じることがよくあるんですね(楽器店で音楽教室の受付をしていた頃から)。

この「感覚のズレ」については、本当に注意しなければいけないと私は常々感じています。

さっきからエラそうに言っていますが、私もそんな技術職人のひとりです ^ ^ ;

私はウェブ集客オタク、 検索対策オタクです。

私は私のこのブログに「ピアノ教室もホームページのアクセス解析は超大事ですよ!」みたいなことをチョイチョイ書いてます。

しかし悲しいかな、多くのピアノ先生はアクセス解析なんて興味もないし知ろうとも思わないわけです。
この手の記事はあまり読まれないことを、私は自らのアクセス解析で知っています(苦笑)。

興味があろうがあるまいが、
ウェブ集客にはこれが大事なんです!
ピアノが弾けるようになるにはこれが必要なんです!

そう言いたくなります。
そういう目で見たくなります。
だって実際大事ですからね。

プロとしては裏で絶対に持っていなきゃいけません。
これを完全に捨てて、なぁなぁにしてしまったら、もはやプロではないでしょう。

でも、かと言って、それを興味もないお客さんに差し出すのか、食べなさいと無理やり口に突っ込むのかというと、それもどうかと思うんですよね。

これをやっても売れません。
冒頭のスマホ通販の話を思い出してください。
人は自分が欲しいと思わないものは買わないでしょう。

「買いたい人だけ買えばいい」という考えも確かにあります。
これはこれですごく大事です。

これを自覚的に戦略としてやるならまだ良いですが、盲信的に独りよがりでやってしまうと

「なんで売れないのかしら、こんなに良いのに……」

ということになってしまうでしょう。

こういう観点を頭のどこかに置いておくことは、と~っても大事だと思います。

「私は絶対に媚びない!」

それもひとつだと思います ^ ^ ;
止めはしませんが自己責任で選択してくださいね。

職人というのは、どうしても自分の好きな技術の話をしたくなりがちです。
オタクというのは自分の得意分野の話となると急に饒舌になるものです。
だって楽しいんだもの♪
でも、頭のどこかで注意はしておきましょうね。

冒頭に書いたとおり、これは私自身への戒めでもあります。

って、あれ?
もしかしてこの話自体が職人の話なのかな?
いや、でもあなたがここまで読んでいるということは、そうでもないのかな?

う~ん、あまり考えるとハマりそうなのでこの辺にしておきます ^ ^ ;

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。