
永井です。
今回はズバリ、みんな(本当は)大好き!?、お金の話です!(笑)
昨日(2019年9月30日)、毎月新宿で開催している、自宅ピアノ教室の先生向けのネット集客法のセミナーを行いました。
※【無料】「理想の生徒が継続的に集まる仕組み作り」入門セミナー
そのセミナーの最後のほうで参加者のピアノ先生と、楽器店などの音楽教室での、雇われ講師(※)のレッスン料の取り分の話(何%もらえるか)になったんですね。
私も日々、日本中の自宅ピアノ先生の先生方から生徒募集のご相談を伺い、セミナーでも数百人の個人音楽教室の先生方とお話をしてきたのですが、よくこの手の話になるんですよね ^ ^ ;
毎月のお給料を時給換算した時に、レッスン料の100%か、50%か、30%で大違いになってきますよね。
そりゃ講師さんの労働意欲だって、変わる人は変わると思います。
ヤマハ特約店の音楽教室に勤めていた私にとっては当たり前すぎて
「そういえばブログに書いたことなかったな……」
と思ったので、今回はこの、楽器店やカルチャーセンター、講師派遣業者など、何かしらの組織に所属してピアノを教える場合の「レッスン料の取り分け」というものについて、私の考えを掘り下げてお話してみたいと思います。
楽器店などの所属講師でいることと、自宅でレッスンすることの狭間で葛藤している先生にはご参考になるお話かと思います。
※楽器店やカルチャーセンターなどの講師契約は、個人事業主(講師)への業務委託契約(外注)が多いので、厳密には雇用という意味で「雇われ」ている訳ではありませんが、完全に1人で独立する場合との対称性を端的に表現できると思い、多少語弊はあるかもしれませんが、ここでは便宜的に「雇われ講師」と記載しています。安定的に給与を支払われる立場を指すものではありませんのでご了承ください。
[2020.9.25 追記]
コロナ禍の現在、楽器店講師やヤマハ音楽教室のシステム講師から自宅教室への独立を考える方からのご相談が急増しています。
自宅ピアノ教室での独立をお考えの方へは、次の記事もご覧ください。
・自宅ピアノ教室での独立を考える講師さんへ ~ このコロナ時代をどう見、どう判断するか?
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・母のピアノ教室生徒を7人から44人に、2年弱で遠隔で増やしたネット集客のやり方
・ピアノ講師の「学歴」よりも大切なもの ~ 福岡のピアノ教室 S先生の事例
・定職の仕事から自宅ピアノ教室で独立するまでの1つの手
※この記事の筆者 永井についてはこちら
結構いろいろ!ピアノ講師のレッスン料取り分の割合
楽器店などでピアノを教えたことがない読者さんもいるでしょうから、まずは知識の足並みをそろえましょう。
世の中には、楽器店やカルチャーセンター、ピアノ教室を紹介したり先生を派遣したりするウェブサービスなど、ピアノ講師と生徒さんをつなぐ業態が色々とあります。
どこで教えるにしても、先生にとって大事なのは「レッスン料の何割を自分がもらえるか?」ですよね。
自宅で個人で教える場合は、当然100%自分がもらえます。
しかし講師以外に、楽器店など、第2、第3の事業者が絡んでくる場合は、収益であるレッスン料をそれぞれで取り分ける形になるわけですね。
2者による分配の場合
シンプルなのは、楽器店やカルチャーセンター等と講師との直の契約の場合でしょうか。
この場合、聞いていると大体どこも、講師の取り分は40%とか50%が多いようです。
中には60%とかそれ以上という話も聞いたことがありますが、それは力のある講師で、委託する業者が先生に離れて欲しくないために高い割合を払っているなど、特殊なケースが多いように思います。
「講師の取り分は良くて半分」
これが業界のフツーなのかなと、私は感じています。
ちなみに
「昔(バブル期とか?)は講師の取り分は80%だった!」
なんて言う講師さんのお話も聞いたことがあります。
そんな時代もあったんですかね ^ ^ ;
3者による分配の場合
「良くて半分」と書きました。
もっと少ない場合もあるわけですね。
それは絡んでくる事業者が増える場合です。
典型的なのは、どことは言いませんが
①レッスンプログラムなどのソフトやブランドを作り貸し出す事業者と
②レッスンの場所を提供し実際に教室を経営する事業者と
③現場でレッスンをする個人事業主(講師)
こうした3者でレッスン料を取り分ける場合ですね。
均等に分けても1/3です。
こうした場合の取り分割合はけっこう幅があるようで、聞くところによると、講師の取り分は大体20%~40%くらいという場合が多いようです。
昨日のセミナーにいらしたピアノの先生は、ピアノ講師を出張レッスンで派遣する、なんとかっていうサービスでも教えたことがあるそうですが、その時は講師の取り分は20%くらいだったと言っていました。
しかも交通費は出なかったそうです。
「お小遣いにもならない」
と言ってましたよ ^ ^ ;
それは辞めたくもなるでしょうね。
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講師にとってレッスン料の「ピンハネ」は何を意味するのか
現場で実際にレッスンをする先生からすると、残念な気持ちもあるかもしれませんよね。
たとえ50人の生徒を一生懸命教えたとしても、自分がもらえるレッスン料は
25人分(50%)だったり
20人分(40%)だったり
15人分(30%)だったり
10人分(20%)だったり
するわけですからね。
「全部もらえたらいいのになぁ~」なんて、やっぱり皆さん一度は思ったことがあるんじゃないでしょうか?
ではこれが「搾取」なのかと言うと、もちろんそうではありません。
「ピンハネ」は生徒募集とリスクの対価
一番シンプルな、楽器店と講師の直契約の場合で考えてみましょう。
先生からしたら、
「私は毎日せっせと1人ひとりレッスンをしているのに、楽器店は一度生徒を入れてしまえば、後は何もしないくせに毎月半分もピンハネしている!」
なんて風に見えるかもしれませんが、何もしていないわけでは決してありません。
まず、店舗の家賃を払っています。
お勤め先の教室がある先生は、不動産賃貸の仲介サイトにアクセスして、そこの教室がある立地、広さ、築年数などで、似たような店舗用の物件を見てみると良いでしょう。
何十万円とか、都心の一等地であれば何百万円という家賃を、毎月その会社が払っていることがすぐに分かると思います。
その家賃は、レッスン料の半分の何人分ですか?
ちょっと電卓を叩けばすぐに弾き出せますよね。
顔が青くなる人もいるかもしれません。
毎月ですよ?
レッスン料だけでなく大変な光熱費も発生しているはずです。
そして大抵はスタッフも雇っていると思います。
社員かアルバイトに、1人あたり毎月、10万円か20万円か30万円か分かりませんが、結構な人件費が発生しているはずです。
その一人当たりの人件費は、レッスン料の半分の何人分でしょうか?
さらには、生徒を集めるための募集経費が必ずかかっているはずです。
ホームページを作ったり、その維持費を毎月払ったり、紙のチラシを作ったり、それを地域に撒いたりと、年間で何十万、何百万という経費をかけているはずですよね。
何が言いたいかと言うと、楽器店側は大変なリスクを背負っているという事です。
何もしなくても毎月大変な費用を負担しているわけで、レッスン収益でそれが賄えない場合、赤字の責任を取るのは楽器店の側です。
そういう意味でのリスクは、楽器店の雇われ講師にはありません。
お金を払って生徒を集めてくれるのは楽器店です(集まる集まらないは別として ^ ^ ; )。
講師は自分でホームページを作ったりブログを書いたり、ウェブ集客を学ぶ必要もありません。
紙のチラシを頑張って作って、汗をかいて地域にポスティングしたり駅前で配る必要もありません。
お金を払って店舗を借り、スタッフを雇っているのは楽器店です。
講師は毎月の店舗代や給料の支払いに戦々恐々とする必要はありません。
自宅の住所をネット上に公開する必要もありません。
「雇われ講師のリスク」をあえて言うなら、生徒があまり集まらない場合、個人で集客した方が稼げるかもしれないという「機会損失の可能性」というリスクでしょうか。
言い換えるなら、講師から見た場合、月謝の「ピンハネ」はこうした教室運営の「手数料」と見ることもできるかと思うのです。
レッスン料の50%~80%というのは一種の募集経費であり、リスク回避の対価である。
トータルで見ると要はそういうことなのではないかなと、私は思っています。
ピアノ教室は個人でやるのが断然オススメ
こんな風に書くと、私が古巣である楽器店を擁護し「文句を言わず楽器店で働きましょー!」的なことを言っているようにも見えるかもしれませんね ^ ^ ;
じゃあ私がピアノ講師だったら楽器店で雇ってもらうか?と言ったら
絶対に嫌 です。
だって全額ほしいもん(笑)
だから私はピアノ教室は個人でやることをお勧めしているわけです。
場所さえあるなら
生徒さえ集まるなら
ピアノ教室は絶対に個人でやった方が良いと思います。
考えてみてください。
楽器店等で1人あたりレッスン料の50%~80%を支払うという事は、100%もらえる自宅ピアノ講師の生徒1人は、雇われピアノ講師の生徒2~5人分に相当するわけです。
つまり雇われピアノ講師の生徒50人分の収入は、自宅ピアノ講師なら10~25人程度で得られてしまう計算です。
時給も2倍~5倍ということです。
あなたはどちらが良いですか?
自宅ピアノ教室はハイリスクなのか?
楽器店は大変なリスクを負っていると書きました。
では個人でピアノ教室をやる事にもそれだけのリスクがあるのでしょうか?
自宅でやるなら店舗代はかかりません。
冷房暖房の光熱費は多少かかるかもしれませんが、大した額ではないでしょう。
個人でやる分には人を雇う必要もないですよね。
自宅の住所も最後まで公開する必要は必ずしもありません(もちろん出した方が良いですが)。
あとは生徒を集められるかです。
実際のところネックといえばこれぐらい、という先生も多いのではないでしょうか?
生徒が集まるかどうかは不安があるかもしれません。
でも、毎月の経費がそんなにかからないのであれば、少なくとも赤字や借金の恐怖に怯えることはありません。
収入がないのは困りものではありますが、毎月の固定費(ランニングコスト)が大してかからないというのは、経営的にはけっこう大きい事なんじゃないかと私は思います(防音室工事など初期投資が必要な場合はまた別ですが)。
生徒集めは個人教室のほうが圧倒的に有利
1人で生徒を集めていくということには不安があるかもしれません。
では楽器店側で生徒集めをしていた私から見たらどうかと言うと、実はピアノ生徒を集めるのは、楽器店よりも個人の自宅教室の方が圧倒的に有利なんです。
なぜなら、インターネットとスマートフォンの普及により、個人も企業並みの情報発信力を持てるようになったからです。
この10年で(2019年現在)、この音楽教室業界の構図は完全に次の時代にシフトしました。
生徒集めの前提が根底から変わってしまったので、ちょっとした産業革命的なイメージでしょうか(パラダイムシフトと言います)。
音楽教室業界も、これからは「個人の時代」に入っていくと思います。
というか、既に到来しつつあります。
私も実際に、個人音楽教室のネット生徒募集をいくつも成功させています。
母のピアノ教室生徒を7人から44人に、2年弱で遠隔で増やしたネット集客のやり方
1年半で生徒が19人増えて50人達成♪ 横浜のピアノ教室T先生の軌跡
新卒開業から2年9ヶ月で生徒47人まで増えました♪ ~ フルート&ピアノ教室 M先生の声
▼ネット生徒募集の詳しいやり方は私のブログで公開しています▼
ピアノ教室ネット集客(生徒募集)のポイント
生徒が増えるピアノ教室ブログの書き方
定率制ではなく定額制の募集経費という発想
雇われ講師のレッスン料の取り分は20%~50%くらいだという話をしました。
前述の通り、これはレッスン料の50%~80%程度を経費として支払っているのと同じなんです。
そして仮に、楽器店に所属することのメリットが生徒募集だけにあると単純化するならば(誇張ですが)、講師の側から見るなら「雇われ講師の生徒募集経費は全レッスン料の50%~80%という定率制である」とも言えると思うのです。
全レッスン料の50%~80%……
高くないですか?
事情は分かります。
楽器店も楽器店で大変なのはよ~く分かります。
しかし。
しかしであります。
高くないですか?
50人教えて30人分持って行かれるなんて、私だったら絶対に嫌です。
そこで私は考えたのです。
定率ではなく、もっと安い定額にできないのか?と。
こうして立ち上げたのが私の事業です。
私は今、月額18,000円(+税)の定額でホームページを使った生徒募集のサポートをしています。
自宅レッスンの生徒さんの月謝で言うなら、2~3人分の定額制です。
生徒さんが4人~6人程度の小さな教室さんにとっては「50%」です。
高くてごめんなさい。
50%もふんだくって本当にごめんなさい。
でも私がサポートしたらピアノ生徒は増えます。
10人になっても2~3人分。
20人になっても2~3人分。
30人になっても2~3人分。
40人になっても2~3人分。
50人になっても2~3人分。
ただ実際は、生徒さんが30人くらいになる頃には、もう私のサポートは必要なくなるでしょう。
その頃にはホームページを使った生徒募集も軌道に乗って安定し、先生もブログの書き方をマスターされていることでしょうから(※)、その頃には私のサポートからは卒業できると思います(何かあったらいつでもサポート付に戻せますが)。
※詳細 ホームページを使ったピアノ生徒集めが軌道に乗るまでの流れ
サポートなしの場合、私のホームページの月額使用料(管理費)は9,000円(+税)です。
生徒さんの月謝で言うなら、1~1.5人分です。
生徒30人の場合、1.5人分は5%です。
本当は50%と言いたいところですが、私は5%です。
ただし雇われ講師と違うのは、先生は私のアドバイスをちゃんと聞いて、毎月3本以上はずっとブログを書き続けていただく必要があります。
これをサボると失敗します。
私のサービスの月額18,000円(+税)、9,000円(+税)というのは、そういう金額なんですね(料金の詳細はこちら)。
高いと思うか、安いと思うかはあなた次第です。
※ちなみに、私のセミナーに来られたカ○イ音楽教室の元講師さんのご意見がコチラ↓
永井の集客サポート料は安い!?~ カ○イ音楽教室の元講師さんがセミナーに来て下さいました ^ ^
以上、今回は雇われピアノ講師のレッスン料の取り分けという事について、私の見方、考え方を述べてみました。
雇われピアノ講師と自宅ピアノ講師、あなたはどちらが良いですか?
※この記事の筆者 永井についてはこちら。
※永井によるピアノ教室ホームページ制作はこちら
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ピアノ教室ウェブ集客(生徒募集)のポイント(一覧)
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